OTDRつづき

OTDRは原理的にはレーダーに近い。
短いパルス波を光ファイバの一端から送り込み、戻ってくる波の強さを時間軸でグラフ表示する。
戻ってくる要因としては、反射波(末端や接続部分)と後方散乱(媒体により一定)がある。
基本的な波形は右下がりで、ところどころにピークが現れる(イベント)。だら下がりな部分の傾きは光ファイバの損失を示し、ピーク部分は反射があるということなので接続部分を示す。(後方散乱より反射のほうがずっと大きい)ただし融着部分はピークがなく、小さな段差のみとなる。
末端でピークがあり、その先は下に落ちてノイズの海に飲まれる。
微小信号測定なので、平均化は必須。
波長は光ファイバに合わせて設定するとして、表示に影響する重要なパラメーターはパルス幅。
パルス幅が小さければ解像度が上がる(近接する複数のイベントが分離できる)が、エネルギーが小さいため遠くは見えない(距離レンジが小さくなる)幅を拡げればその逆。
送信している間は受信できないため、近端にデッドゾーンが存在する。
コネクタを掃除すると受信レベル(縦軸)が変わる可能性があるが、イベントの時間的位置(横軸)は変わらない。