どうやら私はデジタル変調でI軸とQ軸に分けて扱う意味をちゃんと理解していなかったらしい。受信機に必要なサンプリング周波数を考えて、ようやく納得がいった。
1個のADCで位相変化込みで受信波を取り込むのはたぶん不可能ではないが、非常に高いクロック周波数が必要となる。ようするにDDSの世界だ。送受信機でこれをやるのは現実的でない。
I軸とQ軸の取り扱いなら、搬送波を取り込める程度のクロックを用意してやれば、あとは2つの振幅をいじるだけで任意の位相が実現できる。
5Gの世界だとアクティブアンテナアレーがバリバリに使われることになる。特に6GHz以下だとそれぞれのアンテナ素子に対してデジタル変調部を割り当てて、ガンガン位相をいじることになるようである。