依佐美送信所記念館

#書き上げたらふっとばしたので第2稿でお届けします。例によって写真たくさんなのでごめんなさい。
・・・というわけで、しおりさんに連れられて(?)たどりついたのが依佐美送信所記念館。刈谷市にあった、長波送信施設の跡にある記念館です。
かつて250m鉄塔が8基並んで逆L型アンテナがあったのですが、10年ほど前に撤去され、建物も数年前に解体、中にあった長波送信機器を保存するために、元の敷地の隣に作られました。
RFワールドのNo.1に記事(サンプル・PDF注意)が出ていて行きたくなったわけです。

周囲は公園(フローラルガーデンよさみ)になっていて、親子連れ(というよりお子様)がわんさかいます。

2号鉄塔の基部(25mぶん)と頭部が残されています。これは位置が動いていないので、この鉄塔のそばに記念館が作られた、といったほうが正しいかも。
中に入ります。

発電所か何かのように見えますが、そのとおり、ここのメインは高周波発電機です。

AC受電→モータ=発電機→DC→モータ=高周波発電機(5.814kHz)→トリプラ(17.442kHz)→カプラ→ローディングコイル→アンテナ

の構成になっています。

高周波発電機。定格700kVAです。

発電機の後段はコイルだらけです。高周波チョークを経由して入る縦長のタンクがトリプラ(3逓倍器)です。
トランスを磁気飽和させているので、始動時には直流400Aを流していたのだそうな。

電流計も単位の桁が違います。

バッテリーではなくて、0.1μFのマイラコンデンサなのです・・・

バリオメータ型コイル。μ同調ってことか?

そしてローディングコイルです。

この先は壁貫通碍子につながっています。
窓側についているのは、保守時にアンテナを接地するための切替器とのこと。

支線保持用の碍子。コロナ防止用にこんなつばがつけられている。

道路の向こう側、住宅地との間の更地がかつての送信所のあった場所です。
フェンスで囲われており、電気興業所有地の表示があります。

いまは田んぼが広がっているのみの風景も、巨大鉄塔が4×2基並んでいたはず・・・
以上、写真レポートでした。
普通の人は「ふーん」って見ているだけでしたけど、無線屋さんにとっては興味の尽きない時間でありました。
なんといっても送信機器がほぼ1系統まるごと保存されているのがすばらしい。
写真でわくわくした人はぜひ行ってみるべし! (いちおう公式→フローラルガーデンよさみ