エピデミック

川端裕人氏の新刊ハードカバー。読み応えあり。
今回のテーマは疫学。首都圏近郊の街で突如発生した新種の感染症の源を探っていく話。
統計学と確率論を道具にして、無数にある条件の中から因果関係を見つけ出していくのが、話のキモであり、学問をわかりやすく話の中に取り込む川端氏の腕が光るところでもある。
疑似科学の話もちらりと出てくるのだが、ともすれば「わかりやすさ」に流されてしまいがちな中で、いかにして科学的な見方を保つかということが重要なんだよねと、考えさせられたのでした。