この世界の片隅にの雑感を書き留めておこうと思った。
ほんとは呉ツアーの前に見に行きたかったのだけど、都合があわなかったのだ。
なんというか、見る者に「映像から意味を読み取るリテラシー」みたいなものを多大に要求する、ある意味優しくない映画だった。
見終わったときになんとも言えない感覚を抱えるのもしかたあるまい。
解題としてはトミノ御大が片渕監督と対談するやつがとても面白かった。
『この世界の片隅に』は宝――「実写以上に」戦時中の日常を描ききっている! 富野監督が片渕監督に伝えたかった言葉とは?【前編】 | ダ・ヴィンチニュース
片渕監督といえばBLACK LAGOONであり名犬ラッシーの監督でもある。どっちも大好きさ。
キャリアとしてはテレコムアニメーションフィルムからはじまるあたり、けっこう古株なのね。

さて

すずさんの家は呉でも街外れの山の上として描かれているが、いまは山側1kmくらいは住宅地が続いている。ストビューカーも入らないような細い道が山腹をうねっているあたり、尾道に通じるものがある。
同様にすずさんの実家の江波も今は広島の市街地の一部だが、当時は広島のとなりの村だった。戦前の地図を見ると、市街地は太田川の三角州を埋めきっていない。
日本のどこの都市でも言えると思うんだけど、戦前と今の都市のサイズというのは全然違う。